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~6千キロをひとっとび!~
準絶滅危惧種の渡り鳥・オオジシギの渡りルートの一部が明らかに

活動 2018.2.27

 オオジシギは主に北海道の草原で繁殖し、オーストラリア南東部で越冬する渡り鳥です。
 本州や九州でも繁殖が確認されていますが、本州中部で生息地が減少しているという理由により、環境省レッドリストで準絶滅危惧種となっています。
 また北海道でも生息環境の悪化と個体数の減少が懸念されていることから、日本野鳥の会ではその実態を知り保護に役立てるため、2016年に「オオジシギ保護調査」プロジェクトを開始しました。
 オオジシギはその渡りルートもわかっていないことから、守るべき渡りの中継地を確認するための調査を2016年に行ないました。その年の繁殖期が終わった7月に、北海道苫小牧市の勇払原野でオオジシギを捕獲し、5羽に衛星追跡用送信機を装着して追跡したところ、その内の1羽が苫小牧からニューギニア島までの約6千キロを6日間ノンストップで飛行。越冬地までの渡り経路の一部を把握することができました。
 また2017年の繁殖期には、生息数の実態を把握するため、勇払原野周辺の59地点で個体数調査を実施しました。その結果、確認された数は77羽。2001年に実施した同様の調査で確認された107羽と比較すると、約3割減少していること、草原の減少がその原因のひとつであることが分かりました。
 2018年の繁殖期には、日本野鳥の会の支部にもご協力いただき、勇払原野から範囲を広げて北海道全体にオオジシギがどれ位生息しているのかを調査する予定です。

写真4(衛星追跡用送信機を装着したオオジシギ)

 写真:衛星追跡用送信機を装着したオオジシギ(日本野鳥の会)
 オオジシギの保護の取り組みについてはこちら

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